STEP.2-1:マスコット編
トモダチ/身近な人
をマスコットにする。
※基礎1「絵の基本のデザイン」を
学んでからやっていきましょう。
マスコット/似顔絵はどちらが先でもいいです。
★目的
好きなキャラや人をマスコット化してみると
自分のかわいいを作れます。
そのような作画ができるための会です。
まずは押さえるポイントです。
・マスコット…極端にデフォルメされたキャラクターイラスト
※デフォルメ(対象を変形、歪曲する事です)
・写実画…描写に富んだ人物画です。印象派など色々ありますが、まるで写真のような絵画まであります。
・似顔絵…写実的とまでは言いませんが、その人の特徴をうまく捉えた人物画です。
人によりタッチが違い、コミックや漫画、アニメ風といった様々な手法で描かれる人物画です。
さて
気になるアイドルやタレント、キャラクターがあなたにはいるでしょうか?
その方たちをマスコット化しましょうというワークをしていきます。
ここは例として、写真を参考に進めていきますが
あなたの好きな人/キャラクターを使っても大丈夫です。
SNSのアイコンに使用するイラストです。マスコット化したい!となった場合
まずなにから考えて行けばいいでしょうか。
あるお友達がやってきました。
「私をマスコットキャラで描いてほしいです!」
写真はコレよー!と、持って来たと思ってください
手順がありますから一緒に描いていきましょう。
押さえるメニューのポイントです。
🌸「トモダチ/身近な人をマスコットにする。」メニュー🌸
・大まかな形を捉える
・頭身を考える
・頭部を捉える
・細分化する/顔のパーツを考える——–
目を描く
①大まかな形を捉える
★マインドをまず抑える。
真っ白な紙に描く前にやる事があります。
いきなり何かしらの対象物を見て描こうと思ったら
情報量が多すぎてフリーズするのが普通です。
いや、描けと言われても…。
なんの手がかりもないのに、目的地に行くようなものですから
当然「描けるわけない」となります。
画家が考える事はまず、目に入ってくる情報を単純化して
絵を描いていく作業に入ります。
だから真っ白い紙に鉛筆で何か描き始めるわけですね。
絵を描く人は最初は
何処から進めていったらいいか
知っているからです。
絵をあまり描かない方はわからないだけです。
それが大まかな形を捉える。という事です。
これは全て「絵を描く」という作業に共通する事ですから
覚えておきましょう。
あなたの作画を進めていくための
大事な道しるべです。
暗い道で懐中電灯を手に入れたと思ってください。
はい、大まかな形を捉えるという事なんですが
こうやって、形の基本というのがありますから
それで物を細分化していきます。
絵の基本のデザインでもやりましたが
大事な事ですから改めて説明します。
何度も繰り返し学んで
体で覚えましょう。
これは専門的にはデザインで捉える。とも言うのですが
〇△▢で物事を捉えていきます。
全ての形は〇△▢から派生しています。
は?いやいや色んな形があるやん。
と、思われるでしょうけど、
〇△▢でざっくり分けたほうがわかりやすいので
そもそもはそこから始めたほうがいいんです。
いろいろな形は、土台ができてから
肉付けした後で出てくる形なので
急がないで大丈夫です。
それではパーツを
それぞれ〇△▢で目安を
取って行きます。
対象物がもし実際のモデルさんでしたら
なぞるわけにはいかないのですが
今は写真を渡されている所
作業を進めているという流れです。
②頭身を考える
マスコットですので
考えるべき事は
まず「頭身」です。
デフォルメされたマスコットは
頭と体の大きさの大差があまりなく、まるで
幼児みたいにみえると思います。
図を見て頂くと
大人と子供では体のバランスが違うので
頭身と体の比率の体の数値が高くなるに従い
身長があって、「成人した大人」に見えます。
頭身数が多いほどスタイルがいいという言い方もします。
デフォルメのマスコットは頭と体の比率に差があまりないことから
「かわいい」「子供に見える」「愛らしい」
という判断がなされます。
実際の子供も、大人のように体が未発達ですから
・頭が丸く体に対して大きい。
・顎が未発達で大人程角ばっていない。
・手足が短い
と大人とは違う特徴がある事を
押さえてください。
それで、一番右側は2頭身で
マスコットは極端に体が
頭の比率と同じか、またはそれ以下か
という形を取ります。
なので、マスコットを描く上で
目指すべきはこの2頭身か2頭身以下です。
③頭部を捉える
写真に戻って、頭の部分を考えます。
このお友達は大人の女性ですが
顔つきが愛らしく顎が子供のようであり
童顔なイメージが強いですね。
それで、この人をマスコット化するにあたり
彼女の愛らしい顔つきを
生かすべく、子供らしい形で
進めてゆきたいと思います。
「顔」についての概念ですが
子どもは大人に比べて
顎が未発達です。
形を論理的にでもいいので
把握しておきましょう。
この目安の根拠はなんですか
と突っ込みたくなるでしょうが
「絵を描く」という行為は
「観察力」が問われますが
この目安を考える手段は
マスコットを描くには
いい考え方ではあります。
冒頭からお話しているように
マスコットはデフォルメされる事が
よいカテゴリーですから
頭で考えて論理的な目安を辿って捉える
という方法をとってもいいのです。
ただ、写実的なデッサンではない事は
心に留めておいてください。
写実的なデッサンは
「論理で目安をつける」のではなく
「観察して立体や空間を捉える」
観察力が問われる。
マスコットは
頭で考えて思考的に
目安をつけて描いてもよい。
といった
違いがある事を把握しましょう。
頭身を捉える事に戻ります。
この女性の顔の形は
「ほぼ丸く子供のような顔つき」と
捉えられましたが、
ここはあくまで「マスコット」を描く会ですから
目安よりも、もっと丸くしてゆきます。
例えばなんですがこのイラストのマスコット
もはや、輪郭が崩壊してますよね。
人間らしい形を逸脱して
まんがやアニメ的です。
この女性の場合、
より可愛らしく描くために
という形をとっていきます。
マスコットはデフォルメなので
構図、描写、遠近法を細密にする必要がないのです。
え?
じゃ冒頭の説明はなによ。となりますが
確かに、冒頭の説明が
要らないように感じるでしょうが
モデルの「特徴」
を抑える事は、何にしても大事です。
一旦自分の中で対象物を
捉えて飲み込む必要はあります。
特徴をわかって描く事で
モデルさんらしさから離れすぎず
出来上がった時に「私とよく似たマスコット♡!」
と喜んでくれます。
次に目を考えます。
④細分化して-顔のパーツを考える
目を描く。
子どもらしい、愛らしい、可愛らしいという頭の形があるように
目も同じくそのように考えてゆきます。
最初で、大まかな形を捉えた時に、
眼は三角形の中に丸い瞳があると捉えました。
そのままの三角、丸では不自然です。
なぞる理由は、人の目の丸みや、目尻や
眼頭の鋭い部分、二重の厚みや
睫などをなぞって「目はこうなっているんだ」
と把握するためです。
彼女は笑っているので
当然目元が穏やかに見えます。
元々、目尻がつり上がっていない事と
内眼角があまり見えず、
二重が奥二重で、瞳孔と虹彩の色の差があまりない。
と、特徴を把握しながらなぞってください。
そして細かい事ですが
頭部の所のように
子どもは大人と違って
顔がより丸みを帯びている事に触れました。
そして、それは目でも言えます。
顔の形と目の大きさの比率が違います。
赤ちゃんは目が大きく
可愛い印象がありますが
大人はそういった印象から離れてゆきます。
なのでよく
女性がお化粧で目を大きくするために
つけまやアイライナーを引くのは
目を大きく見せて
「かわいい」自分になるためと
言ったりします。
例題でお見せしているマスコットも
人間味のない目を大きくした
「かわいい」を目指した作品です。
これにより、マスコット化させることができるので
なぞった目を3倍ほど大きくしていきます。
大きくして…(こわい(笑))
そして、先ほど作った頭部に貼り付けてみます。
こんな感じです。マスコット化はしてきてはいますが
でもまだ怖いです。
目をそのままなぞっただけですと
目つきが鋭く見え、デフォルメされた
顔とはアンバランスなためです。
目というのは
となっていますが、
全部描くとマスコットというより
リアルに近いままなので
よくあなたが見るであろう
アニメや漫画の絵には、内眼角や外眼角を
描かない作品が少なくありません。
要するに、
こういった目をたくさん見る事があるでしょう。
瞳孔や虹彩を大きく描き
上眼瞼と下眼瞼の縁取りは太く強調され
内眼角と外眼角はなくすか
あっても黒く太く描き
アイライナーで目を囲った目です。
そういうリアルから離れた目が
よりマスコット化させるのです。
狙って描く以外を除き、
眼をリアルに描くよりは
簡素化された
瞳孔と虹彩が大きな目を
描くようにしましょう。
では、顔を作った時の作画に
例の目をつけてみますか。
…・・・・。
リアルな目よりはいいかもしれませんが
この写真の女性とはかけ離れている感じがしますね。
彼女は二重ですが、
あまりはっきりした二重ではなく
目じりのつり上がりが見られず
穏やかな目元ですから
こういう目元にしましょう。
どうですか?
パッチリしすぎよりは彼女らしいかなと
感じます。
彼女は、目がどでかくもなければ
細すぎて白目が見えない訳ではないですよね
だからと言ってきつくはなく
ふんわり穏やかな目元にしてみたら
より彼女に近いマスコットになってゆきます。
眼はこれでひとまず抑えてみます
④細分化して-顔のパーツを考える
-鼻を描く。
鼻についてですが
うっすら描くか
もしくは省略という手法を用います。
ようするに描かないという手段を取ります。
うっすら描く場合、この赤い丸で囲った
鼻尖と鼻柱の丁度境目の所ですが
そこをスッと線で描くか
「く」という文字を書いて
「鼻」とするかです。
これは鼻の構造から
鼻梁、鼻翼、鼻尖と言った鼻の部分を簡素化した線です。
鼻というのはこういう名称と部位があるのですが
私もいちいちわかりませんけど(笑)
しつこいですが
鼻も簡素化せねばならないので
何を簡素化するのかというと
図にある「鼻」の構造の中の鼻梁・鼻背・鼻尖が
アニメや漫画に出て来る「くの字鼻」であったと。
「く」を描いて、鼻ですよ。と言っているわけです。
誰も言いませんが私が言います。(笑)
という訳で、鼻は一旦こういった感じの形で押さえます。
④細分化して-顔のパーツを考える
口を描く。
次に口を描いていきますが、
今までのように、口は大まかに形をとると
逆三角形だと把握しておいて、
写真をなぞってみて、
そのままイラストにするのは
マスコットにならないのは
もうお分かりでしょう。
口も同じく簡素化するのですが
特徴だけ捉えます。
唇は厚いか薄いか。
形は?あひる唇?おちょぼ口?
歯並びはどんな感じか
特徴が何かありますか?
八重歯?隙っぱ?等ですが、
彼女の場合、唇は厚くもなく薄くもなく
歯並びは良好に見え健康的な唇と歯が印象的です。
そう言う事を考えつつ
簡素化した唇を描いていきましょう。
大まかな形で逆三角形と
捉えたと思います。
笑った口は口を開けても、歯は省略する。
もしくはあっても一本ずつ描かない。とかです。
※キャラクターに合わせて歯を有無や
一本ずつ描くなど、表現に沿って
描いてあげてください。
この女性に、歯を一本ずつ描くのは
野暮ったくて似合わない感じがしますし、
印象があまり、彼女らしくないのが一番の理由です、
どうでしょうか。
歯を簡素化するだけで
随分印象変わりませんか?
歯を表す理由もいちいち
お友達らしいかを考えましょう。
これで一旦口の形を抑えてみます。
④細分化する-
顔のパーツ/髪の毛を描く。
さて、主要なパーツは全て揃いました。
髪の毛を描きましょう。
髪の毛は、一番最初になぞった髪の毛の
イラストがありますよね。
それをまた簡素化します。
「髪の毛」はおわかりのように
1本ずつ生えた物が集合して「ヘアスタイル」
となっています。
しかし1本ずつ描くのは
マスコットではありません。
同じく簡素化する事が基本です。
ですから、ヘアスタイルとしての
全体の「髪型」を形をして捉える事が大事です。
極端な例ですと、
●ラゴンボールの●吾空や
名探偵●ナン君の○○ちゃんの髪型って
すごいヘアスタイルですよね。
「髪型」を大まかに捉えて
描いたら、マスコットらしいイラストになります。
なぞって、大まかな形を捉えましょう
形を捉えるだけだと
デフォルメした顔に合わないので
縮めて合わせてみます。
今は線だけで
わかりにくいので色塗ってみますか
髪の毛を顔に乗せた時に
・髪の毛で耳が隠れる
・写真は眉のすぐ上に前髪がかかっているけれど
イラストは前髪と眉の間に距離を感じる。
等ちょっと違和感を感じたら、修正して
あげるといいです。
髪はこんな感じで一旦
置いときます。
次は体上半身まで描きます。
④細分化する-
顔のパーツ/体
頭身を考えた時に
マスコットは2頭身か1.5頭身1.3頭身…とか
を目指すといいということをお伝えしました。
なので体は
写真より、等身大の頭に対しての比率を考える時より
極端に比率がアンバランスになるように描きましょう。
図を見ていただけますと
冒頭で大きく形をとる
↓
頭身を考える
↓
マスコットになってきた!
というのがおわかりだと思います。
それで、今回は手の部分を除くんですが
それ以外の物はまた簡素化して描いてみましょう。
④細分化する-
顔のパーツ/着ている物、アイテム
またなぞって把握していくんですが
彼女のお召し物は
襟がかわいいらしいブラウスの上に
カットソーを羽織っており、
肩掛けの小さいバッグ?を持ってますね。
なぞってみたら、モデルさんの不思議な服装に
気付きました。こんな事もある。
よくわからんので
とりあえずカットソーにしときましょう。
あまり細かくなくても問題ないです。
マスコットはデフォルメを優先する事が大事なので
どちらかというと「雰囲気」といった
抽象的な印象を求められる傾向が強いです。
着用している服装、
ちょっと手が不自然
来ている服、持ち物の色がモデルと違う。
という事が許されるカテゴリーです。
もう1パターン描いてみました。
正面以外にも、写真の中の彼女の向きに沿って
描いてみました。
こちらのほうがモデルさんに近い
気がしますね。
正面は…
正面の向きは顔がむくみすぎましたから
調整していきましょう。
あっ なんからしくなってきましたね?
やっぱりでぶだったんですね
失礼しました…
実際より丸く描いたほうが可愛いと
思いきや、太らせてしまっていましたね。
なのでサイズをもう一段小さくして
すっきりさせてあげたほうが
彼女らしいと感じます。
目の印象は白い点を入れて
光が入っている表現を増やすと
和らぎます。
さて、大体できました。
しかし、線がガタガタしてるのもあるのでキレイにします。
完成にします。
⑤微調整
と、ここで
写真のような姿勢の向きの
イラストについても
仕上げましょう。
主線を起こして
色塗り段階になった時に
なんかかわいくないな…
という時もあります。
その時に微調整します。
別講座で私が習った内容にて
「主線太くしましょう」
「目の光ちょっと増やしましょう」
という話をされた時があったのですが
それは、ここに来てようやく話していい内容だと思ってます。
では、
・もう1.5倍、目を大きくしてみる。
・鼻を描かない事にしたらどうなるか
その方がかわいいかどうか。
・ほっぺをさらに膨らませる。
・目の描きこみを一層描きこんでみる。
・口の形を変えてみる。
・歯を描いたり
描かなかったりしてみる。
・輪郭線を少々太くする。
とやってみたら、
あ、よしよし可愛くなってきたぞ。と
自分で納得のいくまで変更を
やってみてください。
★tipです。
なんでキャラクターの縁を太くしたら可愛くみえるんでしょうか?
恐らくデルブーフ錯覚という物で、丸で囲まれていない丸より、丸で囲まれている丸がより丸くみえる効果です!丸って何回言うんや
まとめ
今回はトモダチをマスコットにする。という目的でしたので
ワークは終わりにします。お疲れ様でした!
最終的に、友達のマスコットを仕上げてみました。
※あなたがかわいいと感じるアニメ/マスコットの
作品を何度も真似てみましょう。
ここで写真をのせるわけにはいきませんが、(著作権の問題で…)
目の描き方、髪の毛の描き方。ほっぺの表現、表情などを
自分の作品に落とし込めるようになるまで何度も真似てみるのです。
最初は「あのアニメっぽい」というのは
免れませんが、好きな作品は一つだけではなく
いくつも知ってたくさん真似てみるようにしましょう。
真似るだけではなく、ここで伝えた基礎の元
絵を創作してゆくとだんだんと「自分らしい作品」が
自分の中で培われてゆくはずです。
STEP.3-1:実践1:マスコットで
マスコットをする実践をしましょう(*’▽’)!
🌸「トモダチ/身近な人をマスコットにする。」メニュー🌸
・大まかな形を捉える
・頭身を考える
・頭部を捉える
・細分化する/顔のパーツを考える——–
目を描く
STEP.2-2:似顔絵編 推しの人/トモダチ/身近な人を似顔絵で描く
に挑戦する。
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